倒産したビデオのダビングは違法?著作権の仕組みと合法的な方法
倒産した販売元のビデオテープの確認が取れないので扱えますか?という質問が多く寄せられます
「昔購入したビデオテープをダビングしたいけど、販売元の会社が倒産してしまっている…」
このような場合、「もう販売されていないのだから、コピーしても問題ないのでは?」と思うかもしれません。
しかし、結論としては 販売元が倒産しても著作権は消滅しないため、許可なしのダビングは基本的にNG です。
特に 市販されていた映像作品(映画・ドラマ・アニメなど)は、著作権以外にも複数の権利が絡むため、ダビングがほぼ不可能 です。
本記事では、倒産した業者の販売していたビデオテープのダビング可否と、合法的な方法について解説します。
販売元が倒産しても著作権は消えない!まず確認すべきこと
販売元が倒産したからといって、そのビデオテープの映像が自由にコピーできるわけではありません。
まず、著作権がどのような状態になっているのかを確認する必要があります。
倒産後も著作権は残る!他社が引き継いでいる可能性も
販売元の会社が倒産していても、著作権は破産手続きの過程で他の会社に譲渡されている可能性があります。
そのため、販売元がなくなっても、別の企業が権利を管理しているケースが多く、許可なしのダビングは違法となることがほとんどです。
著作権の引き継ぎ先を確認する方法
- 倒産情報を調べる(国税庁法人番号サイト、官報など)
- 現在同じ作品がDVDや配信で販売されているか調査する
- 文化庁の著作権データベースで権利情報を確認する
市販されていた映画・ドラマ・アニメはダビングほぼ不可能!
市販されていた映像作品(映画・ドラマ・アニメなど)は、著作権だけでなく、出演者や制作関係者の権利が関係するため、許可なしのダビングは極めて困難です。
複数の権利が絡むため、許可なしのダビングは違法
市販の映像作品には、以下のような権利が関わっています。
- 映像の著作権(制作会社や配給会社が所有)
- 出演者の肖像権・パブリシティ権(タレントや俳優)
- 音楽の著作権(作曲者や音楽出版社)
- 脚本や翻訳の著作権(脚本家・翻訳者)
これらの権利がクリアされていない限り、業者がダビングすることは法律違反 となります。
「もう販売されていないからコピーOK」は間違い!
販売元が倒産して、同じ作品が市場で入手できない場合でも、著作権はそのまま存続しています。
「入手できないからコピーしても問題ない」という考え方は通用しないので注意しましょう。
著作権が切れている作品はほぼ存在しない!
著作権が消滅するのは 著作物の公表後70年、または著作者の死後70年 ですが、
現在市販されていたビデオテープの映像はすべて 著作権が存続しているものばかり です。
著作権が切れている映像は現時点では存在しない
日本国内で流通した市販の映像作品(映画・ドラマ・アニメなど)で、著作権が切れていて自由にダビングできるものは現時点ではほぼありません。
なぜ著作権が消滅していないのか?
- 映像作品の多くが 70年以内に制作・公表されたもの であるため
- 著作権の延長措置により、権利が存続しているケースが多いため
著作権者が不明な場合でも、ダビングは困難
倒産した販売元の映像で「誰が著作権を持っているかわからない」というケースもあります。
この場合、文化庁に申請して許可を得ることでダビングできる可能性がありますが、手続きが非常に複雑で現実的ではありません。
文化庁の許可を得るのは非常に困難
- 著作権者を徹底的に調査し、どこにも情報がないことを証明する必要がある
- 文化庁に申請し、審査を経て許可を得るのに時間とコストがかかる
- 仮に許可が出ても、目的が限られる(個人利用目的でのダビングはほぼ認められない)
「誰も権利を主張していないから自由にダビングできる」は間違い!
権利者が不明な場合でも、正式な許可がない限りダビングはできません。
また、文化庁の手続きを経ても、すべてのケースでダビングが認められるわけではなく、非常にハードルが高いのが現状です。
ダビング業者に依頼できるケースとできないケース
✅ ダビング可能なケース
- 著作権者から正式に許可を得た場合
- 依頼者自身が著作権を持っている場合(自作映像など)
🚫 ダビングできないケース
- 市販された映画・ドラマ・アニメ(ほぼ全て)
- 販売元が倒産していても、著作権が存続している作品
- 「古いから著作権が切れているはず」と思い込んでいる場合
- 「権利者が不明だからコピーOK」と考えている場合
まとめ
- ✅ 販売元の倒産だけでは、著作権が消滅するわけではない
- ✅ 映画・ドラマ・アニメはタレントや音楽の権利が絡むため、ダビングはまず不可能
- ✅ 著作権が切れている映像は現時点では存在しない
- ✅ 文化庁の許可を得る方法もあるが、手続きが極めて困難
- 🚫 業者が許可なしにダビングするのは違法になるリスクが高い
「倒産したから自由にダビングできる」という誤解に注意し、正しい手続きを踏むようにしましょう!
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ビデオテープを「DVD」または「動画データ」または「DVDと動画データ」に変換します。
1本あたりのコミコミ価格なので、あとから追加料金はかかりません。
各作業メニューの詳細・お申し込みについてはそれぞれのページで解説しています。
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